AnkerのQi2充電器はQi対応スマホも充電できる?MagGo 3-in-1の対応機器と3つの充電エリアを解説

スマートフォンアクセサリー

Ankerの「MagGo Wireless Charging Station」にはQi2対応のマグネット式充電部分だけでなく、ワイヤレスイヤホン用やApple Watch用の充電部分を備えた3-in-1モデルがあります。そのため、「Qi2非対応でも従来のQiに対応しているスマートフォンなら使えるのか」「3つの充電場所はすべてQiなのか」が分かりにくいところです。

結論からいうと、Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1, Foldable Pad)とAnker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1 Pad)では、3つの充電部分は同じ用途ではありません。スマートフォン用のQi2マグネット式充電、Qi対応ワイヤレスイヤホン用のワイヤレス充電、Apple Watch専用充電という構成です。

したがって、Qi2非対応のQi対応ワイヤレスイヤホンについてはイヤホン用充電パッドで充電できます。一方、Qi2非対応のスマートフォンについて、スマートフォン用のマグネット式パッドを「磁石を無視して普通のQi充電器として使える」と考えるのはおすすめできません。Anker公式の対応機種表でも、この部分と一般Qiイヤホン用部分は明確に区別されています。この記事では、その理由をQiとQi2の違いから整理します。

MagGo 3-in-1の3つの充電場所はそれぞれ役割が違う

まず理解しておきたいのは、「3-in-1」という名称が「3カ所すべてが同じQi充電パッド」という意味ではないことです。

Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1, Foldable Pad)の公式仕様では、出力が「マグネット式ワイヤレス充電:最大15W」「Apple Watch用ワイヤレス充電:最大5W」「ワイヤレス充電:最大5W」の3種類に分けて記載されています。[参照:Anker Japan MagGo Wireless Charging Station (3-in-1, Foldable Pad)]

Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1 Pad)についても同様で、最大15Wのマグネット式充電、Apple Watch用最大5W、ワイヤレス充電最大5Wという構成です。[参照:Anker Japan MagGo Wireless Charging Station (3-in-1 Pad)]

充電部分 主な対象 公式記載の最大出力
マグネット式ワイヤレス充電 Qi2対応スマートフォンなど 最大15W
通常のワイヤレス充電 Qi充電対応ワイヤレスイヤホン 最大5W
Apple Watch用充電 Apple Watch 最大5W

つまり、パッケージにある「その他のワイヤレス充電は、それぞれワイヤレスイヤホンとApple Watchに使用可能」という説明は、スマホ用以外の2カ所が、それぞれイヤホン用とApple Watch用になっていると解釈するのが適切です。

Qi対応ワイヤレスイヤホンならイヤホン用パッドで充電できる

Qi2に対応していないワイヤレスイヤホンについては比較的分かりやすく、Qi充電に対応していればイヤホン用のワイヤレス充電部分を利用できます。

AnkerはFoldable Padの対応機種欄で、「ワイヤレス充電」としてAirPods、Soundcore Liberty 4、そのほかのQi充電対応ワイヤレスイヤホンなどを挙げています。つまり、イヤホン側がQi2に対応している必要はありません。[参照:Anker Japan 製品仕様]

3-in-1 Padについても、AirPodsやSoundcore Liberty Air 2 Pro、そのほかのQi充電対応ワイヤレスイヤホンなどが「ワイヤレス充電」の対応機器として案内されています。[参照:Anker Japan 製品仕様]

たとえばQi対応の完全ワイヤレスイヤホンケースを持っている場合、そのケースをスマートフォン用の磁石部分へ付けるのではなく、5Wのイヤホン用パッドへ置いて充電するのが本来の使い方です。

Qi2非対応スマホをマグネット式パッドで普通のQi充電できるとは限らない

最も注意したいのが、Qi2非対応のスマートフォンです。「Qi2はQiの新しい規格なのだから、古いQiスマホも必ず充電できるはず」と考えたくなりますが、規格上も製品仕様上も、そう単純ではありません。

Wireless Power Consortium(WPC)のQi規格の履歴では、Qi 2.0でMagnetic Power Profile(MPP)が導入された一方、Qi 2.0製品はQi 1.x認証製品との100%の後方互換性を必須とはしていないと説明されています。[参照:Wireless Power Consortium Qi specification history]

つまり、「Qi2充電器」という名称だけを根拠に、すべての従来Qiスマートフォンが必ず充電できるとは判断できません。実際に利用できるかどうかは、その充電器がどのプロファイルや機器をサポートしているかを製品仕様で確認する必要があります。

今回のAnker製品では、スマートフォン側の充電部分は「マグネット式ワイヤレス充電」として記載され、対応機種にはQi2対応iPhoneなどが挙げられています。一方、一般のQi対応機器については別項目の「ワイヤレス充電」でワイヤレスイヤホンが案内されています。この記載から、Qi2非対応スマホを磁石部分へ載せて通常Qi充電する用途は、少なくともAnkerが公式に案内している使い方とはいえません。

「磁石が付かなくても位置を合わせれば充電できる」とは考えないほうがよい

ワイヤレス充電は送電側と受電側のコイル位置が合うことで電力を伝えます。そのため、「Qiスマホを手で中央に置けば、磁石で固定できなくても充電できるのでは」と考える人もいるでしょう。

しかしQi2のマグネット式充電では、磁石は単にスマートフォンを固定する飾りではありません。Qi2ではMagnetic Power Profileによって磁気的な位置合わせが規格の一部になっており、コイルを適切な位置へ合わせる役割があります。AnkerもQi2について、マグネット式充電によって充電位置を合わせやすくする仕組みとして紹介しています。[参照:Anker MagGo Qi2シリーズ]

したがって、磁石が付かないQiスマートフォンをQi2用パッドへ無理に置き、「反応すれば使える」と判断するのはおすすめできません。充電が始まらない場合だけでなく、位置が安定せず充電が途切れる可能性もあります。

特にこれから購入する場合は、「ひょっとすると充電できるかもしれない」という非公式な互換性を前提に製品を選ばず、メーカーが対応機種として案内しているかを基準にしたほうが確実です。

MagSafe対応ケースを付ければQi2非対応スマホもQi2になるわけではない

もう一つ混同しやすいのが、マグネット付きケースです。スマートフォン自体はQi対応だがQi2非対応という場合、磁石入りのケースを付ければQi2対応になるように思えるかもしれません。

しかし、ケースに磁石が付いていることと、スマートフォンがQi2規格へ対応することは別です。ケースによって充電器へ物理的に吸着できたとしても、それだけで端末内部のワイヤレス充電機能がQi2になるわけではありません。

Ankerの「MagSafe非対応のケースには対応していない」という注意書きも、「MagSafe対応ケースさえ装着すれば、すべてのQiスマートフォンをQi2として充電できる」という意味ではありません。Qi2対応端末など、本来マグネット式ワイヤレス充電の対象になっているスマートフォンでケースを使う場合の条件として理解するのが安全です。

「Qi2対応ならQiにも対応」という一般論だけで判断しない

Qi認証ではメーカーをまたいだ相互運用性が重視されています。WPCもQi Certified製品について、認証済み製品同士の互換性を重要な特徴として説明しています。[参照:Wireless Power Consortium Qi Certified Products]

しかし、Qi2ではマグネット式のMPPを含む複数の仕様が存在するため、「Qi2」という一語だけから、個別製品のすべての充電面について従来Qi機器との互換性を推測するべきではありません。

特に3-in-1充電器は、内部に用途の違う複数の送電部分を搭載しています。今回のAnker製品であれば、スマホ用Qi2部分、イヤホン用Qi部分、Apple Watch用部分を別々の充電器が一体化した製品と考えると理解しやすいでしょう。

Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1, Foldable Pad)の場合

Foldable PadについてAnker公式ページを確認すると、スマートフォンの欄にはiPhone 12シリーズ以降などが挙げられ、Qi2による最大15W充電について案内されています。一方、「ワイヤレス充電」の欄にはAirPods、Soundcore Liberty 4、そのほかQi充電対応のワイヤレスイヤホンなどが記載されています。[参照:Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1, Foldable Pad)]

したがって、この製品を「Qi2非対応スマホ+Qiイヤホン+Apple Watch」という組み合わせで購入する場合、Qiイヤホンについては公式に対応を確認できますが、Qi2非対応スマホをスマートフォン用マグネット面で充電できることを前提にするのは避けたほうがよいでしょう。

なお、Ankerは製品仕様でイヤホン用部分を最大5Wとしており、この部分はワイヤレスイヤホン向けとして案内しています。Qi対応だからといって、大型のQi対応スマートフォンをイヤホン用パッドへ置いて使用することも公式な対応用途には含まれていません。

Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1 Pad)の場合

3-in-1 Padも基本的な考え方は同じです。Anker公式仕様では、マグネット式ワイヤレス充電はスマートフォン向け、Apple Watch専用ワイヤレス充電はApple Watch向け、通常のワイヤレス充電はAirPodsなどQi対応ワイヤレスイヤホン向けとして明確に分けられています。[参照:Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1 Pad)]

つまり、3台を同時に置けるからといって、3面のどこへどのQi端末を置いても充電できるという製品ではありません。それぞれ想定された機器があります。

Qi2非対応スマホをメインに使う予定なら、そのスマートフォンについてAnkerが明示的に対応を案内しているQi充電器を選ぶほうが確実です。将来的にQi2対応スマートフォンへ買い替える予定がある場合には、その時点でMagGoのQi2スマートフォン用部分を本来の仕様どおり活用できます。

購入前に確認すべきポイント

QiやQi2の充電器を選ぶ場合は、規格名だけではなく「どの充電面がどの機器向けなのか」を確認することが重要です。

特に3-in-1製品では、次のように分けて確認すると間違いにくくなります。

  • スマートフォン:メーカーの対応機種一覧に自分の端末または同じ充電規格が明記されているか
  • ワイヤレスイヤホン:充電ケースがQi充電に対応しているか
  • Apple Watch:専用充電部分が自分のApple Watchに対応しているか
  • スマホケース:厚さや磁石、MagSafe・Qi2に関するメーカー指定条件を満たしているか

Androidスマートフォンは、同じメーカーでもQi2対応、Qiのみ対応、ワイヤレス充電そのものが非対応というモデルが混在します。そのため機種名まで確認することが大切です。

まとめ:Qiイヤホンは使えるが、Qi2非対応スマホをマグネット面で充電できるとは考えない

Anker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1, Foldable Pad)とAnker MagGo Wireless Charging Station (3-in-1 Pad)には、3種類の異なる充電部分があります。1つがQi2対応スマートフォンなどのためのマグネット式充電、1つがQi対応ワイヤレスイヤホン用、もう1つがApple Watch用です。

したがって、Qi2非対応でもQiに対応したワイヤレスイヤホンは、イヤホン用ワイヤレス充電パッドで利用できます。パッケージの「その他のワイヤレス充電は、それぞれワイヤレスイヤホンとApple Watchに使用可能」という説明も、この構成を示していると考えると分かりやすいでしょう。

一方、スマートフォン用のマグネット式Qi2パッドについては、磁石を無視すれば従来のQiスマートフォンを普通に充電できる、とまではAnker公式仕様から判断できません。WPCの仕様上もQi 2.0がQi 1.x製品との100%の後方互換性を必須としているわけではないため、「Qi2なら旧Qiも必ず使える」という前提は避けるべきです。

つまり、Qi2非対応のワイヤレスイヤホンを使いたい場合はこの2製品を選択肢にできますが、現在所有しているQi2非対応スマートフォンも同じ製品で確実にワイヤレス充電したいのであれば、購入前にそのスマートフォンの機種名をAnkerの対応表で確認するか、Ankerサポートへ適合可否を確認するのが最も確実です。

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