PSEとは、日本で電気製品を購入するときに見かけることがある安全に関する表示です。ACアダプターや電源コード、充電器、家電製品などを見ると、PSEという文字が入ったマークを確認できる場合があります。PSEは単なるメーカー独自の安全マークではなく、電気用品安全法に基づく重要な表示です。ここでは、PSEとは何なのか、PSEマークが意味すること、ひし形と丸形の違い、製品を購入するときの確認ポイントまでわかりやすく解説します。
PSEとは何のこと?
PSEは、電気用品安全法(DENAN)に関係する表示です。経済産業省の案内では、PSEマークは、電気用品を製造・輸入する事業者が電気用品安全法で定められた検査などの義務を果たし、安全が確保された製品に事業者自ら表示するマークと説明されています。
つまり、PSEマークは単にメーカーが任意で付ける品質アピール用のロゴではありません。電気用品安全法の規制対象となる電気用品について、法律上必要となる手続きを行ったことを示すための表示です。
また、電気用品安全法の対象となる製品については、必要なPSE表示がない状態では販売や販売目的の陳列ができません。制度の詳しい内容については、経済産業省が公開している資料を確認するのが確実です。[参照]
PSEマークには「ひし形」と「丸形」の2種類がある
PSEマークを確認すると、同じPSEでもひし形で囲まれているものと丸形で囲まれているものがあります。この違いは、単なるデザインの違いではありません。
電気用品安全法では、対象となる電気用品のうち、特に安全上の規制が必要なものを「特定電気用品」、それ以外を「特定電気用品以外の電気用品」として区分しています。特定電気用品にはひし形のPSEマーク、それ以外の対象電気用品には丸形のPSEマークが使われます。
| PSEマーク | 区分 | 特徴 |
|---|---|---|
| ひし形PSE | 特定電気用品 | より高い危険が発生するおそれなどから特に安全上の規制が必要とされる電気用品 |
| 丸形PSE | 特定電気用品以外の電気用品 | 特定電気用品を除く、電気用品安全法の対象製品 |
さらに、ひし形PSEの特定電気用品では、登録検査機関による適合性検査が必要になります。経済産業省の資料では、ひし形PSEの場合にはPSEマーク、登録検査機関名、届出事業者名など、丸形PSEの場合にはPSEマーク、届出事業者名などの表示が必要とされています。[参照]
PSEマークがある=国が製品を認証したという意味ではない
PSEについて特に誤解しやすいのが、「PSEマークが付いている=国がその製品を個別に認定した」という意味ではないことです。
PSEマークは、対象となる電気用品について製造・輸入事業者が法律で定められた技術基準への適合や検査などの義務を履行したうえで表示するものです。そのため、「国が一つひとつの商品を検査して合格シールを貼っている」というイメージとは異なります。
特に海外通販などで電気製品を購入するときには、商品ページに単に「PSE」と書かれているかだけではなく、実際の製品に適切な表示があるか、販売者や輸入事業者の情報が明確かなども確認すると安心です。
どんな製品でPSEを確認することがある?
身近なところでは、コンセントから電源を取る家電やACアダプター、電源コードなど、多くの電気用品が電気用品安全法と関係しています。ただし、電気を使う製品なら何でも同じようにPSEの対象になるわけではなく、法律上指定された「電気用品」に該当するかどうかで判断されます。
たとえば、スマートフォンそのものと、そのスマートフォンをコンセントから充電するACアダプターでは、PSEに関する扱いを分けて考える必要があります。また、現在は一部のリチウムイオン蓄電池なども電気用品安全法の対象です。
そのため、「この商品にはPSEがないから違法だ」と製品名だけで即断するのも適切ではありません。まず、その製品が電気用品安全法の規制対象なのかを確認する必要があります。
PSEマークを確認するときは事業者名なども見る
製品を確認するときは、PSEという3文字だけを見るのではなく、その周囲の表示にも注目しましょう。経済産業省の資料では、対象となる電気用品にはPSEマークに加えて、届出事業者名や定格など、所定の表示が求められています。
たとえばACアダプターであれば、本体ラベルにPSEマークと事業者名、入力・出力などの情報が記載されていることがあります。ひし形PSEの対象品では登録検査機関名または所定の略称・登録商標なども確認ポイントになります。
インターネット通販では商品説明欄だけを見て購入しがちですが、電源関連製品では販売元・輸入元が明確か、製品仕様がきちんと表示されているかといった点も合わせて確認するとよいでしょう。
PSEマークがない製品はすべて危険なのか
PSEマークが見当たらないからといって、あらゆる製品について直ちに「危険」「違法」と判断できるわけではありません。そもそも電気用品安全法の対象ではない製品なら、PSE表示を必要としない場合があるためです。
一方、電気用品安全法の規制対象でPSE表示が必要な製品を日本国内で販売する場合には、法律に従った表示が重要になります。対象製品なのに必要な表示が確認できない場合は、購入前に販売事業者へ確認するのが安全です。
特に格安の充電器、ACアダプター、電源関連アクセサリーなどを購入するときは、価格だけで決めず、メーカー・輸入事業者・仕様・安全に関する表示などを総合的に確認することをおすすめします。
PSEと似たマークを混同しないようにする
家電や電子機器にはPSE以外にもさまざまなマークがあります。そのため、別の認証マークが付いているからPSEも不要、あるいは海外の安全規格を取得しているから日本国内でもそのまま販売できる、と単純に判断することはできません。
PSEは日本の電気用品安全法に基づく制度です。海外から個人輸入した電気製品や海外仕様のACアダプターなどを日本で利用するときは、電圧やプラグ形状だけでなく、日本国内の法令上どのような扱いになる製品なのかも確認しておくと安心です。
なお、法律や対象品目は改正されることがあります。事業として製造・輸入・販売を行う場合など、法令上の正確な判断が必要なケースでは、経済産業省の最新情報を確認してください。
まとめ:PSEは電気製品を選ぶときに知っておきたい安全表示
PSEとは、電気用品安全法に基づいて、対象となる電気用品に表示されるマークです。大きく分けて、特定電気用品に使用される「ひし形PSE」と、特定電気用品以外の対象品に使用される「丸形PSE」があります。
ただし、PSEマークを「国がすべての製品を直接検査して安全を保証しているマーク」と理解するのは正確ではありません。製造・輸入事業者が法律上必要な義務を果たしたうえで表示する仕組みであることを理解しておくことが大切です。
電気製品、とりわけACアダプターや電源関連製品などを購入するときは、PSEマークだけでなく、事業者名や定格、製品仕様、販売元の情報まで確認すると判断しやすくなります。制度について迷った場合は、経済産業省が公開している電気用品安全法の最新情報を確認するのが確実です。


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