Lightroom Classic 15.5でCanon EOS R1のテザー撮影が転送されない原因は?Macで撮影後にバッファ表示のまま止まるときの対処法

デジタル一眼レフ

Lightroom Classic 15.5とCanon EOS R1をMacBookへUSB接続し、テザー撮影をするとシャッター自体は切れるものの、カメラ側の撮影可能枚数表示付近がバッファ処理中のように点滅し、撮影画像がLightroom Classicへ転送されないことがあります。通常の画像読み込みではPCへコピーできるのに、テザー撮影時だけ止まる場合は、単純なUSBケーブル不良だけではなく、Lightroom Classic 15.4以降で変更されたCanonカメラ向けテザー通信方式が関係している可能性があります。

AdobeはLightroom Classic 15.4からCanonカメラのテザー撮影に新しいPhoto Transfer Protocol(PTP)を使用すると公式に案内しており、問題が起きる場合には従来のCanon SDK方式へ戻す設定も用意しています。EOS R1自体はLightroom Classic 14.4以降で正式にテザー撮影対応機種となっているため、15.5で「EOS R1が未対応」ということではありません。[参照:Adobe「Lightroom Classic テザーカメラサポート」]

Lightroom Classic 15.5でEOS R1だけテザー転送が止まる場合、まず「CanonカメラのテザリングにCanon SDKを使用」を有効にしてLightroom Classicを再起動する方法を試す価値が非常に高いです。その後、EOS Utilityとの競合、EOS R1のUSB接続アプリ設定、保存先権限、ファームウェアなどを順番に確認すると原因を切り分けやすくなります。

  1. 最初に確認:EOS R1はLightroom Classicの正式なテザー対応機種
  2. 最優先で試したいのはLightroom 15.4から変更されたPTPをCanon SDKへ戻すこと
  3. Mac版Lightroom ClassicでCanon SDKへ切り替える手順
  4. なぜ「シャッターは切れるのに転送だけ止まる」のか
  5. EOS Utilityが同時に起動していないか確認する
  6. EOS Utilityでは正常ならLightroom側の問題を疑いやすい
  7. EOS R1の「USB接続アプリの選択」を確認する
  8. Canon公式もUSB接続時は「画像取り込み/リモート制御」を案内している
  9. カメラ内のメモリーカードも一度確認する
  10. 保存先フォルダへLightroomが書き込めるか確認する
  11. Macの空き容量不足も確認する
  12. USBハブや変換アダプターを使っているなら一度外す
  13. 短い高品質USBケーブルでテストする
  14. 「普通の画像取り込みができるからケーブルは絶対正常」とは限らない
  15. EOS R1とLightroom Classicの両方を最新版へ更新する
  16. Lightroom Classicのテザーセッションを作り直す
  17. Lightroom Classicの環境設定をリセットする方法もある
  18. 新しい空のカタログでテストすると原因を絞り込める
  19. 撮影時に同時適用しているプリセットも一度外す
  20. RAW+JPEGを使っている場合は一時的にRAWのみ・JPEGのみで比較する
  21. 具体例:Lightroom 15.3では正常、15.5にしてから止まる場合
  22. 具体例:Canon SDKへ切り替えたら即座に転送される場合
  23. 具体例:EOS Utilityでも転送が止まる場合
  24. 具体例:Lightroomでは認識されるが一枚目だけで止まる場合
  25. Apple Silicon MacではRosetta情報に注意
  26. 原因を切り分けるおすすめの順番
  27. Adobeへ問い合わせるときに用意したい情報
  28. Canonへ問い合わせるべきケース
  29. 本番撮影前には連続転送テストをしておく
  30. まとめ:Lightroom Classic 15.5+EOS R1ではまずCanon SDKへの切り替えを試す

最初に確認:EOS R1はLightroom Classicの正式なテザー対応機種

Canon EOS R1はAdobeが公開しているLightroom Classicのテザー撮影対応機種一覧に掲載されています。AdobeによるとEOS R1で必要な最小Lightroom Classicバージョンは14.4です。したがってLightroom Classic 15.5を使っているのであれば、バージョン上はEOS R1をテザー撮影できる条件を満たしています。[参照:Adobe「テザーカメラサポート」]

この点は重要です。「写真を普通に読み込めるのにテザーだけ転送できない」という現象があっても、EOS R1のRAWファイルにLightroomが対応していないという問題とは分けて考える必要があります。

通常の読み込みでは、すでにカードへ記録された画像ファイルをMacが読み取ります。一方、テザー撮影ではカメラをPCから制御し、撮影直後のデータを通信プロトコル経由で転送します。そのため、同じUSBケーブルを使っていても「通常読み込みは成功するがテザー転送だけ失敗する」ということは十分起こり得ます。

最優先で試したいのはLightroom 15.4から変更されたPTPをCanon SDKへ戻すこと

今回のような症状で最も注目したいのが、Lightroom Classic 15.4で行われたCanonテザー方式の変更です。Adobeは15.4からCanonカメラとのテザー撮影で新しいPhoto Transfer Protocol、略してPTPを使用すると案内しています。

そしてAdobe自身が、新しい方式で問題が発生する場合はCanon SDKを使用する設定へ戻してくださいと公式に案内しています。つまり15.5でCanon EOS R1の撮影操作までは通るものの、撮影画像の転送部分で止まるのであれば、この設定を試す合理的な理由があります。[参照:Adobe「Canonカメラに関する注意」]

ケーブルを交換したりMacを再起動したりしても改善しない場合は、USB物理層よりもLightroom側のテザー通信方式を先に変更してみる価値があります。

Mac版Lightroom ClassicでCanon SDKへ切り替える手順

Adobeが案内している手順では、macOS版Lightroom Classicで環境設定を開き、一般設定内のテザー撮影オプションからCanon SDKを使用する設定へ変更します。

  1. Lightroom Classicを起動する
  2. メニューバーから「Lightroom Classic」→「環境設定」を開く
  3. 「一般」を開く
  4. テザー撮影関連の項目を探す
  5. 「CanonカメラのテザリングにCanon SDKを使用」に相当する項目を有効にする
  6. Lightroom Classicを終了する
  7. Lightroom Classicを再起動する
  8. EOS R1を接続し直し、「ファイル」→「テザー撮影」→「テザー撮影を開始」から試す

チェックを入れただけではなく、Adobeの案内どおりLightroom Classicを再起動することがポイントです。

この設定変更で転送できるようになれば、ケーブルやEOS R1本体の故障ではなく、新しいPTP方式との組み合わせで問題が出ていた可能性が高まります。

なぜ「シャッターは切れるのに転送だけ止まる」のか

テザー撮影は一つの処理ではありません。大まかには「Macとカメラを認識する」「シャッター指示を送る」「カメラが撮影する」「画像データをMacへ転送する」「Lightroomが保存先へ書き込む」「カタログへ登録する」という複数の段階があります。

そのためシャッターが切れたことは、通信のすべてが正常であることを意味しません。カメラ制御までは成功しても、画像転送段階で通信が止まれば、カメラ側ではデータを送り出そうとしたまま待機しているような状態になることがあります。

撮影可能枚数の表示部分がバッファ処理中のように点滅し続け、Lightroomへ画像が現れないという症状は、まさに「撮影まではできたが、その後の転送処理が完了していない」可能性を考える材料になります。ただし表示だけから原因を断定することはできません。

EOS Utilityが同時に起動していないか確認する

次に確認したいのがCanon純正のEOS Utilityです。Adobeのテザー撮影トラブルシューティングでは、カメラメーカー製の撮影・編集ソフトウェアが開いているとカメラ制御を奪い合う可能性があるため、それらのアプリケーションを終了するよう案内しています。[参照:Adobe「テザー撮影のトラブルシューティング」]

MacへEOS Utilityをインストールしている場合、カメラをUSB接続しただけでEOS Utilityが自動起動する設定になっていることがあります。画面上にウインドウが出ていなくても、バックグラウンドで起動している場合があります。

Lightroom Classicでテザー撮影するときは、一度EOS Utilityを完全終了してから試しましょう。逆に原因確認としてLightroom Classicを終了し、EOS Utilityだけでリモート撮影・画像転送が正常にできるか試すのも非常に有効です。

EOS Utilityでは正常ならLightroom側の問題を疑いやすい

Adobeもトラブルシューティングの一環として、メーカー純正ソフトなど別のアプリケーションでテザー撮影を試すことを推奨しています。別アプリでは正常に撮影・転送できる場合、カメラ、USBケーブル、MacのUSBポートなどの基本的な通信経路が正常である可能性が高くなります。[参照:Adobe「Try tethered shooting with another application」]

例えばEOS UtilityでEOS R1を接続し、リモート撮影すると毎回すぐMacへRAW画像が届くのに、Lightroom Classic 15.5では同じケーブルで止まるのであれば、Lightroom側のPTP、設定、環境設定ファイルなどを疑う根拠が強くなります。

反対にEOS Utilityでも同じように撮影後の転送が止まるなら、Lightroom固有の問題ではなく、EOS R1側のUSB設定、ファームウェア、ケーブル、ポートなどへ確認範囲を広げる必要があります。

EOS R1の「USB接続アプリの選択」を確認する

EOS R1にはUSB接続時に何の用途で接続するかを指定する「USB接続アプリの選択」という設定があります。キヤノン公式マニュアルでは、PCへ接続してEOS Utilityを使用したり、画像を取り込んだりする場合は「画像取り込み/リモート制御」を選択するよう案内しています。[参照:Canon EOS R1「USB接続アプリの選択」]

別用途の「ビデオ通話/ライブ配信」などが選択されていると、USB接続時のカメラの動作そのものが変わります。Lightroomでテザー撮影する場合も、まず通常の画像取り込み・リモート制御を行える設定にしておくのが基本です。

なおUSBケーブルを接続したままでは一部通信設定を変更できない場合があります。必要に応じてカメラの電源を切り、USBケーブルを外した状態で設定を確認してください。

Canon公式もUSB接続時は「画像取り込み/リモート制御」を案内している

Canon EOS R1の公式マニュアルでは、カメラとパソコンをインターフェースケーブルでつないで画像を取り込む場合、事前にUSB接続アプリを「画像取り込み/リモート制御」へ設定する手順になっています。[参照:Canon EOS R1「パソコンへの画像の取り込み」]

普通の画像取り込みができているのであればすでに正しく設定されている可能性は高いものの、テザー撮影でトラブルが出ている場合は念のため確認する価値があります。

特に以前EOS R1をWebカメラやライブ配信用として使ったことがある場合は、この設定が変更されたままになっていないか確認しましょう。

カメラ内のメモリーカードも一度確認する

Adobeの一般的なテザー撮影トラブルシューティングでは、空のメモリーカードをカメラへ入れて試す方法も案内されています。特に一部の機種ではカードの有無がテザー動作へ影響することがあります。[参照:Adobe「Troubleshoot tethered capture」]

EOS R1についてAdobeが「カード必須」と個別に明記しているわけではありません。そのためカードが原因と断定する必要はありませんが、切り分けとして正常なCFexpressカードを挿入して試すのは有効です。

カード容量が極端に少ない、カードエラーが出ている、書き込み処理が終了していないといった状態なら、まずカード側を正常な状態へ戻してからテザー撮影を再確認しましょう。

保存先フォルダへLightroomが書き込めるか確認する

テザー撮影ではカメラからデータを受け取るだけでなく、指定したMacのフォルダへファイルを書き込みます。そのため接続が正常でも保存先へ書き込めなければ、取り込み処理が完了できません。

外付けSSD、NAS、クラウド同期フォルダ、アクセス権の特殊なフォルダを保存先にしている場合は、一度Mac内蔵SSD上の単純なフォルダへ変更して試すと原因を切り分けられます。

例えばホームフォルダ内に「TetherTest」という新しいフォルダを作り、そこを保存先に指定します。この状態では正常に取り込めるのであれば、以前指定していた保存先のアクセス権やストレージ接続が関係していた可能性があります。

Macの空き容量不足も確認する

Adobeはテザー撮影トラブル時に、取り込み先ドライブへ十分な空き容量があることを確認するよう案内しています。[参照:Adobe「Check your hard disk」]

EOS R1のRAWデータを多数撮影する仕事では、短時間でも容量を消費します。またmacOSやLightroomが一時ファイルを作成するため、残容量がほぼゼロの状態では予期しない問題が発生しやすくなります。

単に「数枚分の容量が残っている」だけでなく、OSを含めて十分余裕のある空き容量を確保して試すほうが安全です。

USBハブや変換アダプターを使っているなら一度外す

MacBookではUSB-CハブやThunderboltドックを経由してカメラを接続することがあります。しかしテザー撮影のトラブルを切り分ける際は、可能ならカメラとMacを直接接続するのが基本です。

Adobeも別のUSBケーブルやUSBポートを試すほか、長いケーブルやUSB延長を使用している場合には短いケーブルで試すことを案内しています。[参照:Adobe「Try a different USB cable and USB port」]

ケーブルをすでに交換している場合でも、「別ケーブル+Macへ直結」という条件で試すことが重要です。同じハブを経由したままケーブルだけ交換しても、ハブ側が原因なら症状は変わりません。

短い高品質USBケーブルでテストする

撮影現場のテザー撮影では長いケーブルが便利ですが、トラブル発生時はまず短いUSBケーブルを使って基準状態を作ります。

Canon EOS R1の公式マニュアルでは、PC接続時にカメラ付属のインターフェースケーブルを使用する手順が案内されています。[参照:Canon EOS R1「パソコンへの画像の取り込み」]

短いケーブルでは正常で、撮影用の長いテザーケーブルでのみ停止するなら、ケーブル長、信号品質、コネクターの固定状態などが原因候補になります。

「普通の画像取り込みができるからケーブルは絶対正常」とは限らない

USBケーブルでカード内の既存データを読み込めると、ケーブルに問題はないと思いがちです。しかし通常取り込みとテザー撮影では通信の使われ方が異なります。

テザー撮影では長時間接続した状態で、撮影指令と大容量データ転送を繰り返します。接触が不安定なケーブルでは、通常の読み込みでは問題が出なくてもテザー撮影中に通信が切れる可能性があります。

とはいえ、複数の正常なケーブルを直結で試してまったく同じ症状になるなら、今回のLightroom 15.5では前述したPTP/Canon SDK設定を優先して確認するほうが合理的です。

EOS R1とLightroom Classicの両方を最新版へ更新する

Adobeはテザー撮影のトラブルシューティングで、まずLightroom Classicを最新バージョンへ更新すること、そしてカメラのファームウェアも最新状態へすることを案内しています。[参照:Adobe「Troubleshoot tethered capture」]

Lightroom Classic 15.5を使用している時点で比較的新しい環境ですが、Adobeから15.5.xなどの修正版が提供されている場合は更新対象になります。Creative Cloud Desktopから利用可能な更新を確認してください。

EOS R1についてもCanon公式サポートで現在のファームウェアと最新バージョンを確認します。ファームウェア更新には注意事項があるため、Canonの手順に従って作業してください。

Lightroom Classicのテザーセッションを作り直す

一度失敗したテザーセッションをそのまま使い続けるより、テザー撮影を停止し、新規セッションとして作り直すことで改善する場合があります。

Lightroom Classicの「ファイル」→「テザー撮影」から一度テザー撮影を終了し、EOS R1の電源を切ります。その後USBケーブルを抜き、Lightroomを再起動してから再接続します。

Adobeも接続が失われた場合の基本手順として、カメラを切る、PCから切断する、Lightroomを終了する、コンピューターを再起動する、Lightroomを起動する、カメラを再接続するという順番を案内しています。[参照:Adobe「Turn off the camera and the computer」]

Lightroom Classicの環境設定をリセットする方法もある

Canon SDKへ切り替えても改善しない場合、Lightroom Classicの環境設定自体が破損している可能性も切り分け対象になります。

Adobeはテザー撮影トラブル時の対処としてLightroom Classicの環境設定リセットも案内しています。macOSの場合、Lightroom Classicの設定ファイルはユーザーLibrary内に保存されています。[参照:Adobe「Reset Lightroom Classic preferences」]

ただし環境設定をリセットすると、自分で変更した一部設定も初期化される可能性があります。最初から行う対処ではなく、Canon SDK切り替え、EOS Utility終了、USB設定確認などを試したあとに実施するほうがよいでしょう。

新しい空のカタログでテストすると原因を絞り込める

仕事で長期間使っているLightroomカタログにだけ問題がある可能性を確認するため、新しい空のカタログを作成し、テザー撮影だけ試す方法もあります。

新規カタログでは正常に転送できるのであれば、既存カタログ、保存先、読み込みプリセットなどに原因がある可能性を考えられます。

新規カタログでも同じタイミングで転送が止まるなら、Lightroomのテザー通信方式やカメラとの接続環境をさらに疑いやすくなります。

撮影時に同時適用しているプリセットも一度外す

テザー撮影では、撮影直後に現像設定やメタデータプリセットを自動適用することができます。通常は問題ありませんが、原因切り分けではできるだけ処理を単純にすることが重要です。

新規テザーセッションを作る際に現像設定を「なし」、メタデータも最小限にし、ファイル名も単純な連番へして試します。

この状態で取り込めるなら、通信そのものではなく撮影後のLightroom側処理に原因がある可能性を検討できます。

RAW+JPEGを使っている場合は一時的にRAWのみ・JPEGのみで比較する

EOS R1側でRAW+JPEGの同時記録を使用している場合、一度記録形式を変更してテストするのも切り分けになります。

例えばJPEGだけなら転送でき、RAWを含めると停止するのであれば、ファイル転送容量や特定形式に関係した問題を疑う材料になります。反対にどの記録方式でも必ず止まるなら、形式固有の問題である可能性は下がります。

本番設定を変更する前に現在の記録形式をメモしておき、テスト後は戻すようにしてください。

具体例:Lightroom 15.3では正常、15.5にしてから止まる場合

例えばEOS R1と同じMacBook、同じUSBケーブルで以前は正常にテザー撮影できていたものの、Lightroom Classicを15.4以降へ更新してから転送停止が始まったとします。

この場合、ハードウェアが突然壊れた可能性だけでなく、15.4で導入されたCanon向けPTPテザー方式との関連を最優先で疑う合理性があります。

Adobeが公式にCanon SDKへ戻す設定を用意しているため、「CanonカメラのテザリングにCanon SDKを使用」をオンにして再起動し、同じ条件で比較すると明確な切り分けになります。

具体例:Canon SDKへ切り替えたら即座に転送される場合

新PTP方式では撮影後にカメラ側が待機したままになり、Canon SDKへ変更するとRAWデータがすぐLightroomへ表示されるようになった場合、少なくともUSBケーブルやMacの保存先そのものが主原因である可能性は低くなります。

この場合は当面Canon SDK方式で運用し、今後のLightroom ClassicアップデートでPTP関連の改善が入ったか確認してから再度標準方式を試すのが実用的です。

仕事撮影では本番直前に方式を変更せず、事前に連続撮影を行って数十枚程度正常に転送できることを確認しておくと安心です。

具体例:EOS Utilityでも転送が止まる場合

一方、Lightroom Classicを終了してEOS Utilityだけでテザー撮影しても、同じように撮影後の転送でEOS R1が待機状態になる場合は、LightroomのPTPだけが原因とは考えにくくなります。

この場合はEOS R1のUSB接続アプリ設定、ファームウェア、別のUSBポート、Macへの直結、CFexpressカード、ケーブルなどを改めて確認します。

別のMacでも同じ症状が再現する場合は、カメラ本体側の点検も視野に入ります。

具体例:Lightroomでは認識されるが一枚目だけで止まる場合

テザーセッション開始直後はEOS R1が認識され、Lightroom上にシャッターボタンやカメラ設定が表示されるものの、一枚撮影するとそのまま止まるケースもあります。

この症状では「カメラを認識できない」のではなく「画像転送完了まで進めない」ことがポイントです。ケーブルの認識確認だけで終わらず、Canon SDKへの変更、保存先、別ソフトでの撮影を試す必要があります。

撮影可能枚数表示が点滅する様子も動画で記録しておけば、AdobeまたはCanonへ問い合わせる際の説明材料になります。

Apple Silicon MacではRosetta情報に注意

Adobeには過去、Apple Silicon搭載Macでテザー撮影を利用する際にRosettaモードを使う案内がありました。しかしこれは2021年に公開された古い案内であり、現在のLightroom Classic 15.5に対して無条件に「必ずRosettaで起動すべき」と判断するのは適切ではありません。[参照:Adobe「Tether support on Apple Silicon devices」]

古いブログや掲示板の記事だけを見て設定を大きく変更するのではなく、まず現在のAdobeがEOS R1向けに案内しているCanon SDK切り替えを優先したほうがよいでしょう。

Apple Silicon固有の問題を疑う場合は、使用中のMacのチップ、macOSバージョン、Lightroom Classicの正確なビルド番号も記録してAdobeサポートへ伝えると診断しやすくなります。

原因を切り分けるおすすめの順番

  1. Lightroom Classic 15.5でEOS R1が認識されていることを確認する
  2. Lightroom Classicの環境設定で「CanonカメラのテザリングにCanon SDKを使用」を有効にする
  3. Lightroom Classicを完全終了して再起動する
  4. EOS Utilityなどカメラを制御する別アプリを完全終了する
  5. EOS R1のUSB接続アプリを「画像取り込み/リモート制御」にする
  6. USBハブを外してMacへ直接接続する
  7. 短い正常なUSBケーブルで試す
  8. Mac内蔵SSDの新規フォルダをテザー保存先にする
  9. Macの空き容量を確認する
  10. 正常なメモリーカードを入れて試す
  11. Lightroom ClassicとEOS R1のファームウェアを最新にする
  12. EOS Utilityだけでテザー撮影できるか確認する
  13. 新しいLightroomカタログでテストする
  14. 改善しなければLightroom環境設定のリセットを検討する

この順番なら、いきなりMacを初期化したりカメラを修理へ出したりせず、ソフトウェア、通信方式、カメラ設定、USB、保存先の順に効率よく原因を絞り込めます。

Adobeへ問い合わせるときに用意したい情報

Canon SDKへ切り替えても直らず、EOS Utilityでは正常に動作する場合はAdobe側へ報告する価値があります。Adobe自身も、別アプリではテザー撮影できるのにLightroomでできない場合、AdobeサポートへOS情報、カメラ型番、ファームウェア、保存先などを伝えるよう案内しています。[参照:Adobe「Try tethered shooting with another application」]

  • MacBookのモデルとApple Silicon/Intelの別
  • macOSの正確なバージョン
  • Lightroom Classic 15.5のビルド番号
  • EOS R1のファームウェアバージョン
  • Canon SDKオン・オフそれぞれの結果
  • EOS Utilityでテザー撮影できるか
  • 使用しているUSBケーブルと接続方法
  • ハブ経由かMac直結か
  • 撮影形式がRAW・JPEG・RAW+JPEGのどれか
  • 保存先ドライブ
  • 何枚目で停止するか

「撮影可能枚数のところが点滅する」だけではなく、「シャッターは切れる」「通常読み込みはできる」「撮影後のファイル転送だけ完了しない」という段階を明確に伝えると状況を理解してもらいやすくなります。

Canonへ問い合わせるべきケース

EOS Utilityでも同様に画像転送が止まり、別ケーブル・別Macでも再現する場合は、Lightroom固有の問題である可能性が低くなります。その場合はCanonへEOS R1本体の通信状態について相談するのが適切です。

Canonへ連絡するときも、USB接続アプリが「画像取り込み/リモート制御」であること、EOS Utilityのバージョン、EOS R1のファームウェア、使用ケーブル、カード種類、再現手順などを整理して伝えます。

仕事で使っている機材の場合は「時々失敗する」ではなく、10回中何回程度失敗するか、電源投入直後から出るか、連写後だけ出るかなども記録すると点検に役立ちます。

本番撮影前には連続転送テストをしておく

一度だけ正常に転送できても、業務のテザー撮影では十分とはいえません。撮影現場では何十枚、何百枚と連続して転送することがあるためです。

問題が改善したら、本番と同じRAW形式、同じUSBケーブル、同じ保存先、同じMacで30~50枚程度連続して撮影し、すべて正常にLightroomへ到着するか確認しましょう。

転送速度が徐々に遅くなる、数枚に一度止まる、Macをスリープさせた後だけ再発するといった条件も分かれば、さらに原因を絞れます。

まとめ:Lightroom Classic 15.5+EOS R1ではまずCanon SDKへの切り替えを試す

Lightroom Classic 15.5でCanon EOS R1をテザー撮影した際、シャッターは切れるのにカメラ側がバッファ待機のような表示になり、画像がMacへ送られない場合、最初に確認したいのはLightroom Classic 15.4から導入されたCanon向け新PTPテザー方式です。

EOS R1はAdobe公式でLightroom Classic 14.4以降のテザー対応機種として掲載されているため、15.5で機種自体が非対応という問題ではありません。さらにAdobeは15.4以降のCanonテザーで問題が起きた場合、環境設定の一般画面から「CanonカメラのテザリングにCanon SDKを使用」を有効にしてLightroom Classicを再起動するよう明確に案内しています。[参照:Adobe「Lightroom Classic テザーカメラサポート」]

したがって、ケーブル交換やMac再起動をすでに試している場合は、Canon SDKへ切り替える→Lightroomを再起動する→EOS Utilityを完全終了する→EOS R1のUSB接続アプリを「画像取り込み/リモート制御」にするという順番をまず試すのがおすすめです。Canon公式でもPCから画像取り込み・リモート制御する際はこのUSB設定を使用するよう案内しています。[参照:Canon EOS R1「USB接続アプリの選択」]

それでも改善しない場合は、MacへUSB直結、短いケーブル、内蔵SSD上の新規保存先、十分な空き容量、新規Lightroomカタログで順番に比較します。そしてLightroomを終了してEOS Utilityだけでテザー撮影を試してください。

EOS Utilityでは正常なのにLightroom Classic 15.5だけ止まるならLightroom側の問題を疑いやすく、EOS Utilityでも止まるならカメラ設定・USB通信・EOS R1本体側まで確認範囲を広げる、という切り分けが最も分かりやすい方法です。

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