TAMRON AF 28-80mmなどの古いEFマウントレンズは、内部のくもりやカビを除去するために分解清掃されることがあります。しかし、レンズ内部には非常に細かな絞り機構やバネ、連動部品が組み込まれており、組み戻しの際に少しでも位置がずれると、撮影時にエラーが発生することがあります。
特にCanon EOSシリーズで表示されるErr99は、レンズとカメラ間の通信異常や絞り制御の失敗など、さまざまな原因で発生します。分解後に「開放絞りでは撮影できるが、F値を上げるとErr99になる」という症状の場合、絞り羽根を動かすレバーや戻しバネの組み付け不良が原因になっている可能性があります。
この記事では、TAMRON AF 28-80mm EFマウントを分解後に絞り動作がおかしくなった場合に確認したいポイントや、組み戻し時に注意すべき点について解説します。
TAMRON AF 28-80mmで分解後にErr99が発生する主な原因
Canon EFマウントのレンズでは、カメラ本体が設定した絞り値に合わせてレンズ内部の絞り機構を動かします。開放状態では絞りを動かす必要がないため正常に撮影できても、F8やF11など絞り込んだ瞬間に問題が発生するケースがあります。
分解後にこのような症状が出た場合、考えられる原因は主に以下のようなものです。
- 絞り制御レバーが正しい位置に入っていない
- 絞り戻し用のバネが外れている
- バネの片側を掛ける位置が間違っている
- 絞り羽根ユニットが正常に動かない
- 組み立て時に部品がわずかにずれている
特に古いズームレンズでは、薄い金属バネが絞りレバーの動きを補助しているため、取り外した際に元の位置を見失いやすくなっています。
開放絞りでは撮影できるのに絞るとエラーになる理由
開放絞りではレンズ内部の絞り羽根が最大まで開いた状態になっているため、カメラ側から絞り制御を行わなくても撮影できる場合があります。
一方でF値を大きくすると、カメラは撮影直前にレンズへ信号を送り、絞り羽根を指定した位置まで動かします。このとき絞りレバーやバネが正常に動かなければ、カメラはレンズの異常としてErr99を表示します。
例えばF2.8では撮影できるがF8ではエラーになる場合、光学系の問題よりも絞り制御部分の組み付けを疑うのが一般的です。
絞り用バネを確認するときのポイント
分解後に外れやすい部品のひとつが、絞りを開放位置へ戻すための小さなバネです。このバネは見た目以上に重要で、片側が固定されていなかったり、掛ける穴や突起を間違えたりすると正常動作しません。
確認する際は、無理にバネを引っ張らず、以下の点をチェックします。
| 確認箇所 | チェック内容 |
|---|---|
| バネの両端 | 元の穴や突起に確実に掛かっているか |
| 絞りレバー | 手動で動かした際にスムーズに戻るか |
| 絞り羽根 | 引っ掛かりや油汚れがないか |
| 組み合わせ位置 | 部品同士の位置がずれていないか |
ただし、画像だけでは正確な掛け位置を判断することは難しい場合があります。同じ型番でも製造時期によって内部構造が異なる場合があるため、分解前の写真や同型レンズの分解資料と比較することが重要です。
絞り機構を組み直す前に確認したいこと
再組み立てを行う場合、まず絞りレバーを手で動かしてみて、羽根がスムーズに開閉するか確認します。途中で引っ掛かる場合は、バネだけではなく羽根ユニットの位置ずれも疑う必要があります。
また、レンズを組み立てた後に外から見える絞り羽根だけを確認しても、内部の連動部分が正しく動いているとは限りません。カメラへ装着する前に、無理な力を掛けず絞りレバーが戻るかを確認します。
特に注意したいのは、絞り機構周辺に無理な力を加えないことです。古いレンズではプラスチック部品が劣化していることもあり、少しの力で破損する可能性があります。
Err99が出た場合にレンズ以外も確認する方法
Err99は必ずしもレンズだけが原因とは限りません。分解後に発生した場合はレンズ側の可能性が高いですが、念のため以下も確認すると原因を切り分けできます。
- レンズ接点の汚れを清掃する
- 別のEF対応カメラで試す
- 別のEFレンズで正常動作するか確認する
- 電池を抜いてカメラをリセットする
ただし、分解前は正常だったレンズが分解後から絞りエラーを起こしている場合、電子部品よりも内部機械部品の組み付けを優先して確認するほうが効率的です。
自分で修理を続けるか専門修理へ依頼するか
TAMRON AF 28-80mmのような古いレンズは中古価格が比較的安価な場合もあります。そのため、修理費用が購入価格を超える可能性も考えて判断する必要があります。
一方で、自分で分解清掃できる技術があり、内部構造を理解する目的で作業している場合は、同型レンズの分解資料や写真を参考にしながら慎重に調整する方法もあります。
ただし、絞りユニットや電子接点部分を破損すると、元に戻すことが難しくなります。撮影で使用したい大切なレンズの場合は、専門の修理業者へ相談するほうが安全です。
まとめ:TAMRON AF 28-80mmの絞りエラーはバネや連動部品の確認が重要
TAMRON AF 28-80mm EFマウントを分解した後、開放では撮影できるのに絞るとErr99になる場合は、絞り制御機構の組み付け不良が原因である可能性があります。
特に絞り戻し用のバネは小さく、掛ける位置が少し違うだけでも正常動作しません。分解前の状態を確認できる写真や資料を参考に、レバー・バネ・絞り羽根の動きを順番に確認することが大切です。
古いレンズの内部作業は細かな調整が必要なため、無理に力を加えず慎重に作業してください。確実に復旧したい場合は、レンズ修理専門店へ相談することも有効な選択肢です。


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