インターネットが現在のように光回線やスマホ通信中心になる前、ダイヤルアップ接続では電話回線を使ってプロバイダへ接続していました。その時代に多くの利用者が使っていたサービスがNTTの「テレホーダイ」です。この記事では、テレホーダイで選べた2つの市内電話番号の仕組みや、03地域・042地域などでプロバイダのアクセスポイントがどのように決まっていたのかを解説します。
テレホーダイとはどのようなサービスだったのか
テレホーダイは、NTTが提供していた定額制の電話料金サービスです。指定した電話番号への通話料金が、夜間から早朝の時間帯に定額になる仕組みで、ダイヤルアップ接続でインターネットを利用する人に広く使われていました。
当時のインターネット接続は、パソコンに接続したモデムからプロバイダのアクセスポイントへ電話をかける方式でした。そのため、接続先の電話番号が市内通話になるかどうかは、通信費を大きく左右する重要なポイントでした。
例えば、自宅の電話番号が東京都内の03地域であれば、03地域内にあるプロバイダのアクセスポイントへ接続することで、通常の市内通話料金で利用できました。テレホーダイでは、そのような接続先電話番号をあらかじめ指定して利用していました。
テレホーダイで選べた2つの電話番号の意味
テレホーダイでは、利用者が任意の2つの電話番号を指定できました。ただし、「自分の市外局番と同じ番号を2つ選べる」という単純な仕組みではありませんでした。
指定できたのは、NTTの電話網上で通話料金が優遇される対象となる電話番号です。利用者は、自分が契約している電話回線から最も料金が安くなるプロバイダのアクセスポイント番号を選択していました。
例えば、プロバイダが複数のアクセスポイントを用意している場合、利用者は自宅から市内料金で接続できる番号を選びます。1つ目をメインの接続先、2つ目を予備の接続先として登録するケースもありました。
03地域ではプロバイダの電話番号を自由に2つ選べたのか
東京都心部などの03地域では、多くのプロバイダが複数のアクセスポイントを設置していました。そのため、利用者が選択できる候補は比較的多い地域でした。
しかし、03という市外局番だから必ず03の番号を2つ選べたというわけではありません。重要なのは、自宅の電話番号から見て市内通話扱いになるか、テレホーダイの指定対象として利用できるかという点でした。
例えば東京23区内に住んでいる利用者なら、同じ03地域内に設置されたプロバイダのアクセスポイントを選ぶことで、夜間の長時間接続を低コストで利用できました。一方で、同じ03でも地域によって料金区域が異なる場合があり、確認が必要でした。
042地域など市外局番が特殊な地域ではどうだったのか
042地域のような東京都多摩地域などでは、03地域とは事情が異なりました。市外局番が同じ042でも、地域によって電話料金区域や収容局が分かれており、必ずしもすべての042番号へ市内料金で接続できるわけではありませんでした。
そのため、042地域の利用者は自分の電話番号が属する料金区域に対応したプロバイダのアクセスポイントを選ぶ必要がありました。プロバイダ側も全国各地にアクセスポイントを設置し、利用者が近い番号へ接続できるよう対応していました。
具体的には、八王子や立川など多摩地域の利用者の場合、東京23区の03アクセスポイントではなく、近隣の042系アクセスポイントを利用することで通信料金を抑えることが一般的でした。
ダイヤルアップ時代のプロバイダ選びで重要だったこと
現在はインターネット接続サービスを選ぶ際、通信速度や料金、回線品質などが重視されます。しかしダイヤルアップ時代は、「近くにアクセスポイントがあるか」が非常に重要でした。
同じプロバイダでも、住んでいる地域によって接続料金が変わるため、契約前にアクセスポイント一覧を確認する利用者が多くいました。
また、接続が混雑すると電話がつながらないこともあり、予備のアクセスポイント番号を登録しておくことも一般的な対策でした。
まとめ|テレホーダイの2つの番号は地域に合わせた接続先を選ぶ仕組みだった
テレホーダイで指定できた2つの電話番号は、「自宅の市外局番と同じ番号を自由に選ぶ」というものではなく、自宅から料金面で有利になるプロバイダのアクセスポイントを選択するためのものでした。
03地域ではアクセスポイントの選択肢が多く便利でしたが、042地域などでは地域ごとの料金区域を考慮して接続先を選ぶ必要がありました。
現在では高速な光回線やモバイル通信が当たり前になりましたが、テレホーダイやダイヤルアップ接続は、日本のインターネット普及期を支えた重要なサービスの一つでした。


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