3Dプリンター造形物を塗装する前に脱脂は必要?洗浄する理由と正しい下地処理方法を解説

3Dプリンター

3Dプリンターで作成したパーツを塗装する場合、表面処理の方法によって塗料の密着性や仕上がりが大きく変わります。成型品ではないため脱脂は不要と思われがちですが、実際には3Dプリント品でも油分や汚れが付着していることがあり、塗装前の洗浄は重要な工程です。

この記事では、3Dプリンター造形物に脱脂が必要な理由や、素材ごとの注意点、塗装前に行うおすすめの下地処理について詳しく解説します。

3Dプリンターで作った造形物にも脱脂は必要なのか

3Dプリンターで出力したパーツは、金型を使った成型品ではありません。そのため、成型時に使用される離型剤などの油分は基本的には存在しません。

しかし、だからといって脱脂が完全に不要というわけではありません。造形中の手で触れた油分、作業環境のホコリ、フィラメント表面の成分、サポート材の残りなどが塗装の密着を邪魔する場合があります。

特にPLAやABSなどのFDM方式で作成したパーツは、表面に目には見えない汚れが残っていることがあり、塗装前に一度洗浄しておくことで塗料の食いつきが良くなります。

3Dプリント品を脱脂するメリット

脱脂の主な目的は、表面に残った塗装の邪魔になる成分を取り除くことです。

脱脂を行うことで、以下のようなメリットがあります。

  • 塗料が均一に乗りやすくなる
  • 塗装後の剥がれを防ぎやすい
  • 表面のムラや弾きを減らせる
  • 下地処理の効果を高められる

例えば、指で触った部分だけ塗料が弾いてしまったり、一部分だけ塗装が剥がれやすくなった場合は、表面に油分が残っていた可能性があります。

3Dプリンター造形物の脱脂方法

3Dプリント品の脱脂は、強力な薬剤を使う必要はありません。素材を傷めない方法で表面の汚れを落とすことが大切です。

一般的には、中性洗剤を薄めた水で洗浄する方法が安全です。柔らかいブラシなどで表面を軽く洗い、その後しっかり水ですすぎ、完全に乾燥させます。

例えばPLA製のフィギュアや小物であれば、中性洗剤での洗浄後に乾燥させ、サーフェイサーを吹いてから塗装すると、きれいな仕上がりになりやすくなります。

素材別に見る脱脂時の注意点

3Dプリンターで使用する材料によっては、洗浄方法に注意が必要です。

素材 注意点
PLA 比較的扱いやすく、中性洗剤での洗浄が可能
ABS 薬剤によって表面が変化する場合があるため注意
レジン 未硬化レジンや表面のベタつきを除去する必要がある
PETG 表面が滑らかなため、洗浄と足付けが重要

特に光造形方式のレジンパーツは、表面に未硬化レジンが残っていることがあります。塗装前には洗浄や二次硬化など、素材に合った処理が必要です。

脱脂後に行いたい塗装前の下地処理

脱脂だけでも効果はありますが、よりきれいに仕上げたい場合は表面処理を追加すると効果的です。

おすすめの流れは以下のようになります。

  1. 表面のバリや積層跡をヤスリで整える
  2. 中性洗剤などで洗浄する
  3. 完全に乾燥させる
  4. サーフェイサーを吹く
  5. 塗装を行う

例えば、積層跡が目立つフィギュアや模型用途の場合、サーフェイサーを使うことで表面が均一になり、塗料の発色も良くなります。

アルコールや強い溶剤を使う場合の注意

脱脂目的でアルコールやシンナーなどを使用する人もいますが、素材によっては表面が変質する可能性があります。

特にABSや一部のレジンでは、薬剤によってひび割れや表面荒れが発生する場合があります。

初めて使う素材や大切な作品の場合は、目立たない部分で試してから使用することをおすすめします。

まとめ

3Dプリンターで作成した造形物は成型品ではないため、必ずしも強い脱脂作業が必要というわけではありません。しかし、塗装の仕上がりを良くするためには、塗装前に中性洗剤などで軽く洗浄しておくことをおすすめします。

特に手で触れた油分やホコリが残っていると、塗料の密着不良や剥がれの原因になります。

きれいな塗装作品に仕上げるには、脱脂、乾燥、下地処理という基本工程を丁寧に行うことが重要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました