トラックや車内でYouTube・Netflixなどの動画を見たり、地図アプリを表示したりする目的なら、高性能なタブレットが必ずしも必要とは限りません。一方で、1万円以下の格安タブレットでも高価なタブレットと変わらない、とは言い切れません。動画の画質、画面の明るさ、動作速度、GPSの有無、Netflixなどの動画配信サービスへの対応状況によって使い勝手にはかなり差が出ます。
特に車内利用では、単にYouTubeが再生できるかだけでなく、日中でも画面が見やすいか、ナビとして現在地を正確に取得できるか、iPhoneのテザリングと安定して接続できるかも重要です。ここでは動画視聴とナビを中心に、安いタブレットを選ぶときに確認したいポイントを整理します。
動画を見るだけなら高性能タブレットは必要ない
YouTubeやNetflixの動画再生は、3Dゲームや本格的な動画編集ほど高い処理性能を必要としません。そのため、Web閲覧や動画視聴が中心ならエントリークラスからミドルクラスのタブレットでも十分実用的です。
たとえば動画を再生して、そのまま1~2時間見るという使い方なら、高性能CPUを搭載した高価なモデルとの差は小さく感じることがあります。反対に、YouTubeを見ながらブラウザを開く、地図と複数のアプリを頻繁に切り替える、といった使い方ではCPUやメモリ性能の差が分かりやすくなります。
重要なのは価格そのものではなく、用途に必要な最低限の性能を満たしているかです。動画中心でも、極端に性能の低い製品を選ぶとアプリの起動、画面スクロール、動画検索などで待たされることがあります。
1万円以下の格安タブレットで注意したいポイント
1万円以下でもAndroidタブレットは販売されていますが、購入前に確認したいのがメモリ、ストレージ、ディスプレイ解像度、OSのバージョン、動画配信サービスへの対応です。価格だけで選ぶと、動画は再生できても期待していた画質にならない場合があります。
NetflixではAndroid端末の高画質再生に端末側のDRM対応状況などが関係します。NetflixはAndroidでHD再生する場合にWidevine L1への対応が必要であると案内しています。そのため、聞き慣れないメーカーの格安タブレットを購入するときは、単に「Netflix対応」と書かれているだけでなく、Netflixを希望する画質で再生できるかまで確認すると安心です。[参照]
また、ストレージ容量も見落としやすいポイントです。動画をストリーミングするだけなら大容量でなくても困りにくいですが、Netflixなどで作品をダウンロードしておきたい場合は余裕が必要です。64GB以上、あるいはmicroSDカードで容量を増やせる機種だと使いやすくなります。
ナビに使うならGPSの有無が非常に重要
車載タブレット選びで特に注意したいのがGPSです。GoogleはGoogleマップのナビを利用する条件として、端末のGPSをオンにすることなどを案内しています。[参照]
Wi-Fiモデルだから必ずGPSがない、あるいは必ずGPSがある、という判断はできません。GoogleもWi-Fi専用タブレットなど一部端末にはGPSが搭載されていない場合があると案内しています。したがって購入前にメーカーの仕様表で「GPS」「GNSS」「GLONASS」「Galileo」などの記載を確認することが大切です。[参照]
GPSを搭載していないタブレットでもiPhoneのテザリングによってインターネットには接続できますが、テザリングできることと、タブレット自身がGPSで正確な現在地を取得できることは別問題です。ナビ用途を重視するなら、GPS搭載モデルを選ぶのが無難です。
iPhoneのテザリングで動画を見ることはできる
Wi-Fiモデルのタブレットでも、iPhoneのインターネット共有を利用すれば外出先でインターネットへ接続できます。そのため、タブレット自体にSIMを入れなくてもYouTubeやNetflixをストリーミングできます。
ただし、長時間の動画視聴ではデータ通信量が大きくなります。高画質設定で毎日何時間も視聴する場合は、iPhone側の契約プランのデータ容量を確認しておきましょう。通信量を節約したい場合は、自宅などのWi-Fi環境で対応作品をあらかじめダウンロードしておく方法もあります。
さらにテザリングを長時間続けるとiPhone側のバッテリーも消費します。トラック内で長時間利用するなら、タブレットだけでなくiPhoneにも給電できるUSB充電環境を用意しておくと使いやすくなります。
車内で使うなら画面の明るさもチェックする
室内では十分きれいに見えるタブレットでも、昼間の車内では日光によって画面が見づらくなることがあります。そのため、車載用途ではディスプレイサイズや解像度だけでなく、最大輝度も確認したいところです。
たとえばLenovo Tab M9は9インチ、1340×800ドットのIPS系ディスプレイで、仕様上の輝度は400nitです。また日本向け仕様ではGPS、GLONASS、Galileoの記載があり、動画視聴だけでなく位置情報を利用する用途も想定しやすい構成です。モデルや販売時期によって仕様が異なる可能性があるため、購入する型番の仕様は必ず確認してください。[参照]
10インチ前後は動画が見やすい反面、車内では設置場所を取ります。運転席周辺で利用するなら、視界や操作の妨げにならない場所へ確実に固定できるサイズを選ぶことも重要です。走行中の運転者による動画視聴や画面操作は避け、安全な場所に停車して操作してください。
動画・ナビ用タブレットでおすすめしたいスペック
価格を抑えながらYouTube、Netflix、Googleマップを快適に利用したい場合は、価格だけではなく次のような条件から絞り込むと失敗しにくくなります。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 画面サイズ | 8~11インチ程度 |
| メモリ | 最低3~4GB程度、できれば4GB以上 |
| ストレージ | 64GB以上を目安 |
| OS | できるだけ新しいAndroid |
| GPS | ナビ利用なら搭載モデルを推奨 |
| Wi-Fi | iPhoneテザリングで使うなら必須 |
| Netflix | HD再生の対応状況を確認 |
| 画面輝度 | 車内利用では明るいほど有利 |
特にメモリ4GB前後、ストレージ64GB以上、GPS搭載を一つの基準にすると、動画視聴とナビを兼用しやすくなります。1万円以下で条件をすべて満たす製品が見つからなければ、予算を少し上げたり、信頼できるメーカーの型落ち品や整備済み品を探したりする方法もあります。
動画専用ならスペックを妥協できますが、ナビまで兼用する場合はGPSを省かないことがポイントです。「動画が映れば何でもよい」という選び方より、使用目的ごとに必要な機能を確認したほうが結果的に長く使えます。
格安タブレットと少し高いタブレットは何が違う?
価格差は単純な動画の再生可否だけに現れるわけではありません。アプリの起動速度、画面の明るさ、スピーカー音質、Wi-Fiの安定性、タッチ操作への反応、バッテリー性能、OSアップデートやメーカーサポートなどにも差が出ます。
たとえばトラックの休憩中にNetflixを1本再生するだけなら格安機でも満足できる可能性があります。一方、毎日のようにGoogleマップ、YouTube、Netflixを切り替えて使うなら、多少余裕のある性能を持ったモデルのほうがストレスは少なくなります。
そのため予算1万円を絶対条件にするより、1万円台も含めてGPS・メモリ・動画配信サービスへの対応を比較するほうが、車載用としては現実的な選び方です。
まとめ:動画だけなら格安機でもよいが、ナビ兼用なら仕様確認が重要
YouTubeやNetflixを見るだけなら、数万円する高性能タブレットは必須ではありません。エントリークラスでも十分動画を楽しめる製品があります。ただし、1万円以下ならどれを買っても同じというわけではなく、性能や動画の再生品質には製品ごとの差があります。
特にトラックでナビとしても使用する場合は、GPS搭載の有無を購入前に必ず確認しましょう。iPhoneのテザリングはインターネット接続手段として便利ですが、それだけを理由にGPS非搭載機を選ぶのはおすすめできません。
「動画視聴中心・iPhoneでテザリング・必要に応じてナビ」という用途なら、GPS搭載、メモリ4GB前後以上、ストレージ64GB以上を一つの目安にし、NetflixのHD再生対応や画面の明るさも確認して選ぶと、価格を抑えながら使いやすいタブレットを見つけやすくなります。


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