3Dプリントでスマートフォンケースのようなザラザラした質感を再現したい場合、単純にFDM方式のプリンターで出力するだけでは積層痕が目立ちやすく、滑らかな仕上がりにはなりません。そこで、質感や積層痕の目立たなさに着目したプリンター選びと加工方法が重要になります。
FDMプリンターの課題と工夫
一般的なFDM方式(熱溶解積層)の3Dプリンターは積層痕が出やすく、テクスチャ表現ではやや不向きです。しかし、積層ピッチを細かくしたり、スライサーで表面補正設定を行うことである程度改善できます。
具体的には、レイヤー高さを0.05〜0.1mmに設定し、スムーズ化用のサポートやフィルタリング機能を活用すると、表面の凹凸を自然なザラザラ感に寄せられます。
光造形(SLA/DLP)プリンターの利点
光造形方式のプリンターは液体樹脂を紫外線で硬化させるため、積層痕が非常に細かく、滑らかな表面を得やすいです。
SLAやDLPプリンターで出力後、軽くサンドペーパーで仕上げたり、専用の表面処理剤を塗ることで、ザラザラした質感を再現しやすくなります。
造形素材の選択
素材選びも重要です。ABSやPLAでは滑らかさに限界があるため、光造形用樹脂やマット仕上げの特殊樹脂を使用することで、積層痕を抑えつつザラザラ感を出すことができます。
また、粒子入りフィラメントやマット仕上げフィラメントを使うと、FDM方式でもテクスチャ表現が可能です。
表面加工で質感を向上
プリント後に表面加工を行うことで、積層痕を目立たなくし、ザラザラした感触を再現できます。
- サンドペーパーで軽く磨く
- アクリルスプレーやマットコートで表面を整える
- 微細なテクスチャを型押しやコーティングで追加
おすすめのプリンター例
積層痕を抑えてザラザラした質感を得たい場合は、以下のようなプリンターが向いています。
- Formlabs Form 3 / Form 3L(SLA、精細な造形)
- Anycubic Photon / Photon Mono X(DLP、高精細出力)
- Prusa i3 MK3S+(FDM、微細レイヤー出力対応、フィラメントの工夫でザラザラ感表現可)
まとめ
積層痕を目立たなくしつつザラザラしたテクスチャを再現するには、光造形プリンター(SLA/DLP)が最も適しています。FDM方式でもレイヤー高さを細かくしたり、マットフィラメントを使用することである程度表現可能です。
さらに、出力後の表面加工やコーティングを併用することで、写真のような自然なザラザラ質感を得ることができます。目的に応じてプリンター方式と素材、加工方法を選ぶことが成功のポイントです。

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