楽天モバイルでは、自社回線の整備が十分ではない地域を補うため、KDDIのau回線を利用した「パートナー回線(国内ローミング)」が使われてきました。そのため、auローミングが終了すると「楽天モバイルは今よりさらに圏外が増えるのでは?」と心配になる人もいるでしょう。
2026年8月現在、KDDIは楽天モバイル向けのauローミングを2026年9月30日まで提供すると案内しています。ただし、さらなる延長については両社で協議して決定するとされており、全国一律で9月末に完全消滅すると確定しているわけではありません。[参照:KDDI 楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について]
また、auローミングが終了したからといって、すべての楽天モバイル利用者の通信品質が一斉に悪化するわけではありません。現在その場所で楽天回線につながっているのであれば、auローミング終了の直接的な影響を受けない可能性があります。反対に、現在もauパートナー回線へ依存している場所では影響が出る可能性があります。
- 楽天モバイルのauローミングとは何か
- 2026年8月時点でもauローミングはまだ完全終了していない
- auローミングが終了すると楽天モバイルは悪くなるのか
- 「auローミング中なのに自宅が悪かった」なら終了しても変化しない可能性がある
- 自宅がパートナー回線エリアか確認する
- 楽天回線エリア内でも自宅でつながらないことはある
- 楽天モバイルはプラチナバンドも整備している
- auローミング終了と楽天自社回線の拡大はセットで考える必要がある
- 楽天モバイルとauでは同じ場所でも電波状況が違う
- 自宅で電波が悪い場合は速度より「圏外になるか」を見る
- Wi-Fiがあるから自宅の楽天回線が弱くても問題ないとは限らない
- Wi-Fi通話とは同じではない点にも注意
- スマホの対応バンドも確認する
- 自宅だけ悪いなら部屋によって電波を確認する
- 楽天モバイルの通信品質が悪い場合に試すこと
- ローミング終了後に急に悪くなったらどう判断する?
- デュアルSIMで楽天+他社回線を持つ方法もある
- 楽天モバイルのエリアマップだけで乗り換えを判断しない
- 非常時の「JAPANローミング」は通常のauローミングとは別物
- 「自宅ではauローミング期間中から悪い」場合に考えられること
- 他社へ乗り換えるべきか判断する基準
- まとめ:auローミング終了で必ず悪化するわけではないが、現在au回線に依存している場所は影響する可能性がある
楽天モバイルのauローミングとは何か
楽天モバイルは携帯電話事業へ参入した当初、自社基地局だけでは全国をカバーできなかったため、KDDIのauネットワークを借りる国内ローミングを利用してきました。
KDDIによると、このローミングは楽天モバイルのLTEサービス立ち上げに伴う暫定的な措置として提供されており、対象周波数は基本的に800MHz帯です。[参照:KDDI]
800MHz帯は一般に建物の中や障害物の裏側まで比較的回り込みやすいため、自社基地局が少ない地域では重要な補完回線として機能してきました。
2026年8月時点でもauローミングはまだ完全終了していない
2026年8月現在、楽天モバイルのパートナー回線エリアはまだ存在しています。楽天モバイル公式のサービスエリアページにも、パートナー回線エリアではau回線によるローミング接続が利用できると記載されています。[参照:楽天モバイル 通信・エリア]
KDDIが公表している現行のローミング提供期間は2019年10月1日から2026年9月30日までです。
ただしKDDIは「ローミング提供期間のさらなる延長については両社協議の上決定」としているため、2026年10月1日から必ず全国すべてのパートナー回線が消える、と現時点で断定することはできません。
auローミングが終了すると楽天モバイルは悪くなるのか
結論としては、場所によります。その場所で現在どの回線を利用しているかが重要です。
すでに楽天モバイルの自社基地局から十分な電波を受信できている場所なら、auローミングが終了しても基本的には楽天回線をそのまま使うため、大きな変化がない可能性があります。
一方、楽天回線が弱く、現在auのパートナー回線によって通信できている場所では、そのローミングが終了したあと楽天回線だけではつながりにくくなる可能性があります。
「auローミング中なのに自宅が悪かった」なら終了しても変化しない可能性がある
ここは誤解されやすいポイントです。「楽天モバイルにはauローミングがある=自宅でも必ずauにつながっている」という意味ではありません。
楽天モバイルのローミングは全国のすべての場所でau回線を自由に利用できる仕組みではなく、KDDIと楽天モバイルが定めた提供エリアに限られています。東京23区、名古屋市、大阪市や一部エリアなど、ローミング対象外となる場所もあります。[参照:KDDI]
そのため、auローミング提供期間中でも自宅ではすでに楽天モバイルの自社回線だけを利用していた可能性があります。この場合、ローミング終了によって自宅の状態がさらに悪くなるとは限りません。
自宅がパートナー回線エリアか確認する
現在の自宅周辺がauローミング対象になっているかは、楽天モバイルまたはKDDIが公開しているパートナー回線エリアマップで確認できます。
KDDIは2026年6月1日時点の楽天モバイル向けローミングサービス提供エリアを公開しています。[参照:KDDI 楽天モバイル向けローミングサービス提供エリア]
ただしエリアマップはシミュレーションによる目安です。KDDI自身も、エリア内であっても建物や周囲の環境、回線混雑などによって通信できない場合があると説明しています。
楽天回線エリア内でも自宅でつながらないことはある
サービスエリアマップで楽天回線エリアになっていても、家の中まで十分な電波が届くとは限りません。
楽天モバイルも公式エリアページで、地下、屋内、大きな商業ビル内部などでは通信速度が変化する可能性があると説明しています。[参照:楽天モバイル]
基地局との距離が離れていたり、鉄筋コンクリートの建物だったり、周囲を高い建物に囲まれていたりすると、屋外では十分使えるのに室内へ入った途端にアンテナが減ることがあります。
楽天モバイルはプラチナバンドも整備している
楽天モバイルでは、従来の主要周波数帯に加えて700MHz帯、いわゆる「プラチナバンド」の整備も進めています。
低い周波数帯は高い周波数帯と比較して建物内部へ届きやすく、障害物を回り込みやすい性質があります。そのため基地局整備が進めば、屋内や郊外での通信品質改善が期待できます。
ただしプラチナバンドが開始されたからといって、直ちに全国すべての住宅で電波が改善するわけではありません。基地局の設置状況によって利用できる地域は異なります。
auローミング終了と楽天自社回線の拡大はセットで考える必要がある
楽天モバイルがauローミングを段階的に縮小してきたのは、その地域で楽天側の基地局整備が進んできたことが背景にあります。
つまり「au回線が消えるだけ」ではなく、その代わりとなる楽天回線を整備しながら移行する考え方です。
ただし、エリアマップ上では楽天回線になっていても、個々の住宅・地下・建物内部までauと同程度につながるとは限りません。そのため、ユーザー単位ではローミング終了によって通信品質が悪化するケースも考えられます。
楽天モバイルとauでは同じ場所でも電波状況が違う
楽天モバイルとauは基地局の場所、利用周波数、基地局数などが異なるため、「auならアンテナ4本なのに楽天は1本」ということは普通に起こり得ます。
反対に場所によっては楽天モバイルの基地局が近く、楽天のほうが高速になることもあります。
携帯電話会社の通信品質は全国平均だけでは判断しにくく、実際に生活する自宅・職場・学校・通勤経路で使えるかが最も重要です。
自宅で電波が悪い場合は速度より「圏外になるか」を見る
通信品質を確認するときは、単純な速度測定だけではなく、アンテナ表示や通話の安定性も確認します。
例えば下り50Mbps出ていても、部屋を移動すると圏外になったり電話が途切れたりするなら、自宅回線としては使いづらい状態です。
反対に速度が10Mbps程度でも安定して通信できるのであれば、Web閲覧、SNS、標準画質の動画など日常用途には十分な場合があります。
Wi-Fiがあるから自宅の楽天回線が弱くても問題ないとは限らない
自宅に固定回線とWi-Fiがあれば、データ通信については楽天モバイルの電波が弱くても困らない場合があります。
ただし停電、固定回線障害、Wi-Fiルーター故障などが発生すると携帯回線へ切り替える必要があります。またSMS認証や緊急時の連絡など、モバイル回線の安定性が重要になる場面もあります。
そのため、自宅でほぼ圏外になる状態を「Wi-Fiがあるから問題ない」と完全に無視するより、予備回線も含めて考えておくと安心です。
Wi-Fi通話とは同じではない点にも注意
一部の海外キャリアなどでは、携帯電波が弱い場所でも家庭のWi-Fi経由で通常の電話番号を使う「Wi-Fi Calling」が広く利用されています。
楽天モバイルではRakuten Linkによる通話など独自の仕組みがありますが、スマートフォン標準電話アプリのすべての通話が単純に家庭Wi-Fiへ逃げるという意味ではありません。
自宅で携帯電波が弱い場合は、自分が普段どの通話方法を使っているかも確認しておくとよいでしょう。
スマホの対応バンドも確認する
楽天モバイル公式販売端末や動作確認済み製品なら問題になりにくいですが、海外版スマートフォンや古いSIMフリー端末を使っている場合は、楽天モバイルが利用する周波数帯への対応状況も重要です。
楽天回線の一部周波数に端末が対応していなければ、同じ場所でも対応端末よりつながりにくくなることがあります。
楽天モバイル公式サイトには「ご利用製品の対応状況」を確認できるページがあるため、自分の端末を確認しておくとよいでしょう。[参照:楽天モバイル 楽天回線対応製品]
自宅だけ悪いなら部屋によって電波を確認する
携帯電話の電波は住宅内でも場所によってかなり変わります。
窓際ではアンテナが3本あるのに、建物中央の部屋では1本になることがあります。鉄筋コンクリート造やLow-E複層ガラスなど、建物の構造によっても電波が弱くなる場合があります。
自宅で楽天モバイルを継続するか判断するなら、リビングだけでなく寝室、玄関、窓際など普段利用する場所で確認することをおすすめします。
楽天モバイルの通信品質が悪い場合に試すこと
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 機内モード | 一度オン・オフして基地局へ再接続 |
| 端末再起動 | ネットワーク状態をリセット |
| OS更新 | 最新の通信設定を利用 |
| 対応バンド | 楽天回線対応端末か確認 |
| 場所 | 窓際・屋外などで電波を比較 |
| エリアマップ | 楽天回線・パートナー回線を確認 |
| 障害情報 | 一時的な通信障害がないか確認 |
これらを試しても自宅で恒常的につながらない場合は、設定よりエリアそのものが原因である可能性が高くなります。
ローミング終了後に急に悪くなったらどう判断する?
今後、自宅がauパートナー回線の提供対象から外れ、そのタイミングで明確にアンテナ表示や通信品質が悪化した場合は、楽天回線へ切り替わったことが影響している可能性があります。
その場合は一時的な基地局工事・障害ではないことを確認したうえで、数日程度同じ状態が続くかを確認します。
生活圏で電話やデータ通信が安定しないのであれば、料金の安さだけで我慢せず、他社回線への乗り換えやデュアルSIMを検討するのも合理的です。
デュアルSIMで楽天+他社回線を持つ方法もある
最近のiPhoneやAndroidスマートフォンの多くはデュアルSIMに対応しています。
例えば楽天モバイルをデータ通信のメインとして使いつつ、ドコモ・au・ソフトバンク系の低容量回線を予備として契約する方法があります。
楽天が圏外になる場所だけ副回線を利用できるため、「楽天の料金は魅力だが、自宅や一部地域の電波だけ不安」という人には相性の良い方法です。
楽天モバイルのエリアマップだけで乗り換えを判断しない
楽天モバイルのエリアページにはかなり広い範囲が4G LTEエリアとして表示されていますが、これは実測ですべての住宅内部まで確認した地図ではありません。
楽天モバイル自身も、エリアは計算上の数値判定に基づき作成したもので、実際の電波状況とは異なる場合があると明記しています。[参照:楽天モバイル]
そのため「地図では真っ赤なのに家では電波が弱い」ということはあり得ます。実際の自宅での使用状況のほうを優先して判断しましょう。
非常時の「JAPANローミング」は通常のauローミングとは別物
2026年4月から、ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルなどが参加する「JAPANローミング」が開始されています。[参照:KDDI 非常時の通信を支えるJAPANローミング]
これは大規模災害や通信障害などで契約中の通信会社が利用できなくなった場合に、他社ネットワークへ一時的に接続できる非常時向けの仕組みです。
楽天モバイルが普段からau回線を借りている従来のパートナー回線とは別の仕組みなので、「auローミングが終わってもJAPANローミングで常時auにつながる」という意味ではありません。
「自宅ではauローミング期間中から悪い」場合に考えられること
自宅で以前から楽天モバイルの電波がかなり悪かったのであれば、そもそも自宅がauローミング対象ではなく楽天自社回線へ接続していた可能性があります。
また、auローミング対象地域であったとしても、建物内部の電波状況や基地局との位置関係によって十分な品質にならなかった可能性もあります。
この場合、auローミング終了だけを心配するより「現在、自宅で楽天自社回線がどこまで安定して使えるか」を基準に判断するほうが現実的です。
他社へ乗り換えるべきか判断する基準
自宅の電波が悪くても、Wi-Fi環境があり、外出先では楽天モバイルが十分使えているのであれば、そのまま利用する選択肢もあります。
一方、自宅で電話が着信しない、外出先でも頻繁に圏外になる、仕事の連絡に支障があるなど、生活へ実害が出ているなら他社回線も比較したほうがよいでしょう。
携帯電話は毎日利用するインフラなので、月額料金だけではなく「自分の生活圏でつながるか」を最優先することが重要です。
まとめ:auローミング終了で必ず悪化するわけではないが、現在au回線に依存している場所は影響する可能性がある
2026年8月現在、楽天モバイル向けのau国内ローミングはまだ提供されています。KDDIの公式案内では現行の提供期限は2026年9月30日ですが、さらなる延長については両社協議の上で決めるとされています。[参照:KDDI]
auローミングが今後終了・縮小した場合でも、すでに楽天モバイルの自社回線へ接続している場所では基本的に直接的な影響はありません。一方、現在もパートナー回線によって通信を補完している場所では、楽天自社回線の電波が十分でなければ通信品質が低下する可能性があります。
特に「auローミングが提供されていた時期から自宅の楽天モバイルがかなり悪かった」という場合、実際にはその自宅でauローミングを利用していなかった可能性もあります。ローミングは全国どこでも自動的にauへ接続できるサービスではなく、対象エリアが決められています。
まず楽天モバイルとKDDIのエリアマップで自宅が現在パートナー回線対象なのか確認し、そのうえで窓際・屋外・室内などで実際の通信状態を比較すると判断しやすくなります。楽天モバイル公式も、エリア内であっても屋内や地下、建物の状況によって通信速度や接続状態が変化すると説明しています。[参照:楽天モバイル]
今後ローミングが終了しても自宅の通信状態が変わらなければ、もともと楽天自社回線を利用していた可能性が高いでしょう。反対に終了・縮小と同時に明確に圏外が増えた場合には、パートナー回線終了の影響が考えられます。その状態が生活上困るレベルなら、デュアルSIMで別会社の回線を追加するか、自宅で安定して入るキャリアへ乗り換えるのが現実的です。


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