知らない電話番号から着信し、自動音声で「重要なお知らせがあります」「電話が使えなくなります」「オペレーターにつなぐ場合は1を押してください」などと案内されるケースがあります。特に、普段見慣れない長い数字の電話番号から着信すると、詐欺なのか、海外からの正規の電話なのか判断に迷うこともあるでしょう。
結論からいえば、心当たりのない番号から自動音声でボタン操作を要求された場合は、操作せず電話を切るのが安全です。実際に国民生活センターや警察は、「1番を押してください」などと誘導する不審な自動音声電話について注意を呼びかけています。
「1を押してください」という自動音声は実際に詐欺で使われている
自動音声そのものが詐欺というわけではありません。銀行や宅配会社、通信会社など、正規の企業が自動音声を利用することもあります。しかし、身に覚えのない電話で突然ボタン操作を要求してくる場合には注意が必要です。
国民生活センターには、「2時間後に電話が使えなくなる。オペレーターと話す方は1番を押すように」という自動音声電話の相談事例が寄せられています。1番を押したところ人物につながり、住所・氏名・生年月日などを聞かれた事例も報告されています。
国民生活センターは、総務省やNTT東日本・NTT西日本が電話の停止について自動音声ガイダンスやSMSで連絡することはないとして注意を呼びかけています。[参照]
また、通信会社などを名乗り「未納料金がある」「法的措置を取る」などと不安をあおり、自動音声から担当者へ誘導する手口も確認されています。身に覚えのない請求であれば、その電話の中で確認しようとせず、一度切って公式サイトなどで正規の問い合わせ先を確認することが重要です。
666607538354など見慣れない長い番号から着信する理由
日本国内で普段目にする電話番号とは明らかに桁数や形式が違う番号が表示される場合、国際電話などの可能性があります。ただし、画面に表示された番号だけを見て、発信元や安全性を断定することはおすすめできません。
国際電話は通常「+1」「+44」など、先頭の「+」と国番号を含む形式で表示されます。国民生活センターも海外からの知らない国際電話が増えているとして、心当たりのない国際電話は詐欺電話である可能性が高いと注意喚起しています。[参照]
警察庁によると、特殊詐欺では国際電話番号が多く利用されています。そのため「番号が長いから詐欺」「この国番号だから詐欺」と判断するよりも、知らない番号+自動音声+不安をあおる内容+ボタン操作や個人情報の要求といった複数の特徴から警戒することが大切です。[参照]
なぜ「1」を押させようとするのか
「1を押してください」という操作の先で、人間のオペレーター役につなぎ、個人情報を聞き出したり金銭を要求したりする手口があります。つまり、自動音声は電話を受けた人を次の段階へ誘導する入口として使われることがあります。
例えば「2時間後に電話が停止します。詳しくは1を押してください」→「あなた名義の携帯電話が犯罪に利用されています」→「本人確認のため氏名と生年月日を教えてください」と話が進めば、最初の自動音声よりも相手を信用してしまう可能性があります。
さらに、警察官や官公庁の職員を名乗ったり、「逮捕される」「裁判になる」「未納料金がある」といった強い言葉を使ったりして冷静に考える時間を与えないケースがあります。実際に警察からも同様の自動音声を利用した詐欺電話について注意喚起されています。
不審な自動音声電話が来たときにしてはいけないこと
最も簡単な対策は、知らない番号の自動音声に従わず、そのまま電話を切ることです。「本物か確認するために1を押してみよう」と考える必要はありません。
- 音声に従って「1」などの番号を押さない
- 着信履歴から安易に折り返さない
- 氏名・住所・生年月日を伝えない
- 銀行口座やクレジットカード番号を伝えない
- 暗証番号やSMS認証コードを伝えない
- 電子マネーや振り込みによる支払いに応じない
- 相手から指定されたアプリをインストールしない
国民生活センターも、知らない番号からの電話には出ない・かけ直さないことがトラブル防止に効果的だと案内しています。[参照]
本当に通信会社や役所からの連絡か確認する方法
「料金が未納」「電話を止める」「重要な手続きが必要」などと言われると、本当だった場合を考えて不安になります。その場合でも、着信してきた相手に確認するのではなく、一度電話を切って別ルートから確認するのが基本です。
例えばNTTを名乗る電話であれば、相手が伝えてきた番号ではなく、自分でNTTの公式サイトを検索して正規の問い合わせ窓口を確認します。クレジットカード会社ならカード裏面の電話番号、銀行なら通帳・キャッシュカードや公式サイトに掲載された窓口を利用します。
これは発信者番号として表示されている番号が一見もっともらしい場合にも有効です。実在する組織の名称や電話番号を利用・偽装した不審電話もあるため、表示された情報だけで信用しないことが重要です。
「1」をすでに押してしまった場合はどうする?
ボタンを押してしまっただけで、直ちに金銭的な被害が発生したと決めつける必要はありません。相手につながった場合でも、個人情報を伝えず電話を切り、その番号をブロックするなどの対応を取りましょう。
一方、氏名・住所・生年月日・勤務先などを伝えてしまった場合には、今後それらの情報を利用して別の人物や組織を装った電話が来る可能性を考えて、知らない番号への警戒を強めてください。
口座情報、クレジットカード情報、暗証番号、SMS認証コードなどを伝えてしまった場合や、実際に送金してしまった場合は、利用している金融機関・カード会社などへ速やかに連絡する必要があります。不安がある場合は警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」への相談も選択肢になります。
不審電話を減らすためにできる対策
詐欺電話では「相手と話さない」こと自体が有効な防御になります。スマートフォンでは、知らない番号や迷惑電話をブロックする機能、通信事業者が提供する迷惑電話対策サービスなどを利用できます。
特に海外との電話を利用する機会がほとんどない場合は、国際電話への対策を検討する価値があります。警察庁も「+1」「+44」などから始まる国際電話番号を利用した特殊詐欺への対策を呼びかけており、携帯電話では発着信設定の見直しや知らない国際電話を無視することなどを案内しています。[参照]
家族、特に高齢の家族がいる場合には「電話が止まると言われても1を押さない」「警察や役所を名乗っても一度切る」「お金の話が出たら家族へ相談する」など、具体的なルールを決めておくと対策しやすくなります。
まとめ:知らない番号から「1を押してください」と言われても操作しない
「1を押してください」という自動音声がすべて詐欺というわけではありません。しかし、心当たりのない番号から突然かかってきて、「電話が停止する」「未納料金がある」「重要なお知らせがある」などと不安をあおり、番号操作を要求する電話は警戒すべきです。
特に、見慣れない長い番号や海外からと思われる番号の場合には、出ない・折り返さない・ボタンを押さない・個人情報を伝えないことを基本にすると安全です。必要な確認がある場合は、電話をいったん切り、自分で調べた企業・行政機関の公式窓口へ問い合わせましょう。
不審電話で個人情報を伝えた、金銭を要求された、送金してしまったなど不安がある場合には、一人で判断せず、警察相談専用電話「#9110」または消費者ホットライン「188」などの公的な相談窓口を利用してください。

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