SONYのWH-1000XM5は高性能なノイズキャンセリング機能を搭載したワイヤレスヘッドホンですが、購入して初めて使ったときに「思ったより外の音が聞こえる」「ノイズキャンセリングをオンにしてもオフとの差が分からない」と感じることがあります。
ただし、ノイズキャンセリングは周囲の音を完全に無音にする機能ではありません。また、WH-1000XM5には外音取り込みやアダプティブサウンドコントロールなど複数の機能があり、設定によってはノイズキャンセリングが十分に働いていないように感じる場合があります。
この記事では、WH-1000XM5で外の音が聞こえる理由、正常か故障かを判断するための確認方法、設定を見直しても改善しない場合の対処方法まで順番に解説します。
WH-1000XM5のノイズキャンセリングでも外の音は完全には消えない
最初に知っておきたいのは、ノイズキャンセリングをオンにしても周囲の音が完全な無音になるわけではないという点です。WH-1000XM5は周囲の騒音をマイクで収音し、その騒音を打ち消すように制御するアクティブノイズキャンセリングを採用しています。
この仕組みは、エアコンの運転音、電車や飛行機の走行音、換気扇の音など、比較的持続している騒音を低減するのが得意です。一方、人の話し声、ドアを閉める音、食器の音など、変化が大きい音や突発的な音は聞こえることがあります。
例えば静かな自宅でノイズキャンセリングのオン・オフを比較すると、もともとの環境音が小さいため差を感じにくい場合があります。エアコンや換気扇など一定の音が出ている環境で切り替えると効果を確認しやすくなります。
SONYによると、WH-1000XM5は左右合計8個のマイクを利用するマルチノイズセンサーテクノロジーと、装着状態や環境に合わせてノイズキャンセリングを自動調整するオートNCオプティマイザーを搭載しています。詳しい仕様は[参照:SONY WH-1000XM5 ノイズキャンセリング性能]で確認できます。
オンとオフでほとんど差がない場合は設定を確認する
周囲の音が多少聞こえるだけなら正常な可能性がありますが、ノイズキャンセリングをオンにした状態と完全にオフにした状態でほとんど差がない場合には設定を確認したほうがよいでしょう。
特に確認したいのが、現在「ノイズキャンセリング」になっているのか、それとも「外音取り込み」になっているのかという点です。WH-1000XM5の左側にあるNC/AMBボタンでは、外音コントロールの状態を切り替えられます。
スマートフォンにSony | Sound ConnectアプリをインストールしてWH-1000XM5を接続すると、現在の設定を画面上で確認できます。ノイズキャンセリングをテストするときは、アプリ上でノイズキャンセリングが有効になっていることを確認しておくと確実です。
SONY公式の操作方法については[参照:WH-1000XM5 ノイズキャンセリング/外音取り込み機能を活用する]も参考になります。
アダプティブサウンドコントロールにも注意する
WH-1000XM5にはアダプティブサウンドコントロールという機能があります。これはユーザーの行動や場所などに応じて、ノイズキャンセリングや外音取り込みの設定を自動的に切り替える機能です。
便利な機能ですが、ノイズキャンセリングの性能を確認したいときには、自動的に外音取り込みへ切り替わると判断しにくくなります。そのため、動作確認中はいったんアダプティブサウンドコントロールをオフにし、手動でノイズキャンセリングを選択して比較する方法がおすすめです。
例えば「自宅では外音取り込み」「電車ではノイズキャンセリング」といった設定になっていると、自宅でテストした際に外の音がよく聞こえる可能性があります。故障を疑う前に、自動切り替えの設定を確認しておきましょう。
ヘッドホンの装着状態でもノイキャン性能は変わる
ノイズキャンセリング性能は電子的な処理だけで決まるものではなく、イヤーパッドと頭部の密着状態も重要です。WH-1000XM5は装着状態を考慮してノイズキャンセリングを自動的に最適化する仕組みを搭載しています。
ヘッドホンが前後にずれていたり、イヤーパッドと頭の間に大きな隙間ができていたりすると、外部の音が物理的に入り込みやすくなります。メガネのつる、髪の毛、帽子などによって密閉性が変化することもあります。
実際に確認するときは、一度ヘッドホンを外してから左右を確認して装着し直し、イヤーカップが耳全体を自然に覆っている状態にします。そのうえでノイズキャンセリングのオン・オフを比較すると判断しやすくなります。
WH-1000XM5のノイキャンを簡単にテストする方法
正常に動作しているか確認したい場合、静かな部屋で人の声だけを聞いて判断するより、一定の低い音が続いている環境で比較するほうが分かりやすくなります。
例えばエアコンや空気清浄機、換気扇などを動かし、音楽を再生しない状態でWH-1000XM5を装着します。その状態で「ノイズキャンセリング」と「外音コントロールOFF」を切り替えてみます。
正常に機能していれば、特に低い連続音について変化を感じやすいはずです。さらに「外音取り込み」に変更すると周囲の音がマイク経由で聞こえやすくなるため、3つの状態を比較すると判別しやすくなります。
| モード | 聞こえ方の目安 |
|---|---|
| ノイズキャンセリング | エアコンや走行音などの環境騒音が大きく低減する |
| 外音コントロールOFF | イヤーパッドによる物理的な遮音が中心になる |
| 外音取り込み | 周囲の音をマイクで取り込み、聞き取りやすくする |
それでもノイズキャンセリングの差がない場合に確認すること
設定と装着状態を確認してもまったく変化が感じられない場合は、ソフトウェアや本体側に問題がないか切り分けていきます。
まずSony | Sound ConnectアプリでWH-1000XM5の状態を確認し、利用できるソフトウェアアップデートがある場合は更新します。SONYはWH-1000XM5向けにサポートページとアップデート情報を公開しているため、最新情報は[参照:SONY WH-1000XM5 サポート]から確認できます。
また、スマートフォンとの接続をやり直す、本体を再起動する、必要に応じて初期化するという順番で試す方法もあります。ただし初期化するとペアリング情報などが消えるため、公式ヘルプガイドの手順を確認してから行うのが安全です。
Amazonで購入しても「保証が一切ない」とは限らない
Amazonで購入したからといって、必ずしもメーカー保証を受けられないとは限りません。WH-1000XM5にはメーカーの保証書が付属品として案内されています。ただし、実際に保証を利用できる条件は購入先、販売者、購入時期、購入証明の有無などによって変わる可能性があります。
特にAmazonでは「Amazon.co.jpが販売・発送する商品」だけでなく、マーケットプレイスの販売事業者が販売する商品もあります。注文履歴から「販売元」を確認し、購入証明となる注文情報や領収書を保存しておきましょう。
新品として購入したばかりで、設定を確認してもノイズキャンセリングが明らかに作動していない場合は、自分で分解したり修理したりせず、まず購入先またはSONYのサポートへ相談するのが適切です。
故障を疑ったほうがよい症状
「外の音が聞こえる」というだけでは故障とは判断できません。人の声などはノイズキャンセリングを使用していても聞こえることがあるからです。
一方、設定画面で確実にノイズキャンセリングを選択し、一定の環境騒音がある場所でテストしても、オンとオフでまったく変化が感じられない場合は、正常に機能していない可能性も考える必要があります。
左右の片側だけ異常に騒音が入る、異音がする、ノイズキャンセリングへ切り替えられない、アプリ上の操作が正常に反映されないといった症状が併発している場合も、購入先またはメーカーサポートへの相談を検討しましょう。
まとめ:WH-1000XM5は「完全な無音」にはならないが、オン・オフの差がないなら確認が必要
WH-1000XM5のノイズキャンセリングは非常に高性能ですが、周囲のあらゆる音を完全に消す機能ではありません。特に人の声や突発的な音は残ることがあるため、「外の音が聞こえる=故障」とは限りません。
一方で、ノイズキャンセリングとオフを切り替えてもほとんど変化がない場合は、外音取り込みになっていないか、アダプティブサウンドコントロールによって設定が変化していないか、装着状態に問題がないかを確認する価値があります。
まずSound Connectアプリでアダプティブサウンドコントロールを一時的にオフにし、手動でノイズキャンセリングを選択したうえで、エアコンや換気扇など一定の騒音を使ってオン・オフを比較すると判断しやすくなります。それでも明確な差がなく、購入直後であれば、初期不良の可能性も含めて販売店またはSONYサポートへ相談するとよいでしょう。


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